熊本で大きな被害をもたらした地震で被災した人たちの、悲しみや不安や不自由を思う。
災害が有ると、このアルバムのことを思い出す。
エルヴィス・コステロとアラン・トゥーサンの「THE RIVER IN REVERSE」プロデュースはジョー・ヘンリー。
アラン・トゥーサンは、数々の名曲を生んだピアニストでありシンガー。プロデューサーやアレンジャーとしても多くの名作を残した、ニュー・オーリンズのレジェンド。
2005年8月にアメリカ南部を襲ったハリケーン・カトリーナは、特にニュー・オーリンズに大きなダメージを与え、アラン・トゥーサンの自宅も浸水。
このアルバムは、その3ヶ月後の11月から12月にかけて、ニューオーリンズとロサンゼルスで録音された。
どの曲も素晴らしい、中でも「FREEDOM FOR THE STALLION」が好き。
自由を奪われた人間の叫びと祈り。
DVDが付いていて30分あまりのドキュメンタリー。
ロサンゼルスでの録音から、コステロの提案でニュー・オーリンズへ移動、郊外にはまだ瓦礫の山。
カトリーナによって貴重な資料や楽譜を失ったアラン・トゥーサンは、「、、、、災いのもたらす幸福を今から楽しみにしている。災いを大きく上回る幸福が待っている。ニュー・オーリンズは必ず復興する。」と、静かに語る。
2015年11月10日に、スペインのマドリードでの公演後心臓発作のため77歳で死去。